強化のプロセス

しなやかで強い身体づくりは、すぐにできるものではありません。一定の時間をかけてトレーニングし、一人一人異なる身体の状態や変化を見ながら、地道に努力していくことで身体が作られていきます。
シナトレは、約60分のトレーニングを月に2〜4回定期的に実施し、3ヶ月ほど継続することで効果が現れてきます。

一般的に、強さを身に着けるために筋力トレーニングをすると考えられていますが、シナトレでは先に柔軟性の向上を行います。可動域が狭い状態で、いくら筋トレをしても身体全体を使えるようにはならないからです。身体がかたい状態で筋力をつけると、逆にケガのリスクが高まります。まずは柔軟性を上げ、身体を弓のようにしなる状態にしてから、体軸を安定させる体幹筋群を鍛え、それから自分の動きに必要な筋力をつけてゆくことで、無駄のない筋肉を身につけ、動きの中で最大限のパワーを発揮できる身体へとつながるのです。

<各年齢層のトレーニング目標の目安>

小学生・・・ いろいろな身体の動かし方や使い方を経験し、基礎運動能力を伸ばします。
低学年は、まっすぐな姿勢を知り、リズムに合わせて身体を動かす楽しさを学び、 高学年は、正しい姿勢を維持しながら様々な動きを行い、ストレッチを習慣にします。
中学生・・・ 体型や性別によって個人差が出てくる時期なので、自分の身体の特徴や状態を自分で感じられるように解剖学などを取り入れながら自ら考えるトレーニングを行います。筋力アップとともに、運動後のストレッチは必ず行うようにします。
大学生/大人・・・ 個人で筋力トレーニングやストレッチを行っている場合が多いため、競技特性や身体の特徴などを考慮した上でトレーニング内容を決定します。身体が硬い、体幹が弱い、姿勢が悪いなど、個人の悩みに合わせて内容を調整することもできます。


年齢や競技、身体の状態などを鑑み、それぞれの目標やトレーニング期間などに合わせてカリキュラム内容を検討し、全体のスケジュールを決めていきます。

例) 小美玉フットボールアカデミー

1回90分間のトレーニングを毎月2回、鏡のあるフローリングのスタジオで行っている。2年間でジュニアアスリートに必要な知識とトレーニング内容を学べるプログラム。3年生は勉学との両立を検討した上で、自分で体づくりを考えるため、選手自身がシナトレへの参加を決める。

1年目
4月・オリエンテーション(+測定)
・シナトレの理解・基礎解剖学(座学)
5〜7月・基礎筋力トレーニング
・正しい姿勢とストレッチ方法の理解
・自分の身体について考える習慣づけ
9〜11月・基礎筋力トレーニング
・正しい姿勢を維持したまま動く
・全体のコーディネーション
1〜3月・全カリキュラムの理解と実施
・自分の身体の変化と課題を考える
2年目
4月・学んできたことを他人に教え、より確実に深く理解する
5〜7月・体の変化を感じとる
・質の高いトレーニングを実施
・自分の身体の特徴を捉える
9〜11月・負荷をかけたトレーニング
・自己コーディネーションと空間認知
1〜3月・無駄な力を抜く
・自主トレのプログラムを考える